都市で暮らす多くの人々にとって、仕事や観光の合間にカフェでひと息つくのは楽しみの一つ。しかし、東京のような大都市では、「カフェでひと休み」というごく普通の行為ですら難しくなっています。大都市特有の人口密度や観光客の増加により、カフェはどこも満席。多くの人が「カフェ難民」となり、カフェの席を求めてさまよう日常が繰り返されています。
都心の人口密度と観光客の増加
東京は常住人口が1400万人を超え、昼間人口は1600万人以上にも達するメガロポリスです。さらに、近年の円安による訪日外国人観光客の増加で、都内各地のカフェは利用者であふれています。観光客にとっても、長い移動や観光地巡りで歩き疲れた際のカフェでの休憩は貴重なリフレッシュの時間ですが、席を確保するのは一苦労です。
休憩したいけど場所がない
カフェに立ち寄り、店内に足を踏み入れると「満席」や「行列」を目にし、仕方なく諦める経験をしたことがある人も多いでしょう。こうした状況はSNS上でも話題で、例えば「体力がないからカフェで休憩したいのに、また席を探すために体力を奪われる」といった声もあります。特に土日の都心部では、ほとんどのカフェが満席で、「30分か1時間くらい座りたいだけだけど、そのためにコーヒー1杯の代金を払う気はあるのに席がない」といった嘆きが寄せられています。
都心のカフェ混雑はますます深刻化
2023年10月20日、『マネーポストWEB』も「都心繁華街の“カフェ大混雑”問題がますます深刻化 『カフェオレ1杯が出てくるまで30分』『1時間待ってやっと入店』の悲鳴も」という記事を配信。この状況がいかに深刻かが広く知られるようになりました。
渋谷のカフェ店員によれば、平日午後でさえほぼ満席状態が続き、比較的空いているのは午前中のみだと言います。「渋谷は再開発で有名スポットや商業施設が増え、外国人観光客も増加しています。疲れてカフェに入っても、なかなか席が確保できないんです」と、渋谷で働くカフェ店員も話しています。
テイクアウトの増加とゴミ問題
混雑したカフェに長居することを諦め、テイクアウトでコーヒーを買う人も増えています。しかし、テイクアウト後の空き容器を処分するためのゴミ箱も不足しているのが現状です。特に駅周辺では、テイクアウトのドリンク容器を持ちながら歩く人が多く、「飲み終わったけどゴミ箱がなく、どうしたらいいか困っている」といった声も聞かれます。
カフェ難民問題の「犯人」
- テイクアウト志向とゴミ問題
カフェの席が空かないため、テイクアウトで飲み物を購入する人も多くなっています。しかし、都心部の東京では今、休憩するのにも一苦労」との話題が浮上。多くの人が「ちょっと座りたいのにカフェ探しに疲れる」「コーヒー1杯分のお金を払うつもりでも、席が空いてた。
都心のカフェの混雑状況について、渋谷で働くカフェ店員の話を聞くと、彼らも日々の混雑を実感しているようです。平日でも午後には満席状態で、土日はさらに人が増加。渋谷は再開発で商業施設が増え、多くの観光客が訪れるようになった影響もあり、旅行者や買い物客がひと息つこうとしてもすぐに席が埋まってしまうことが多いと言います。また、訪日外国人観光客の影響も大きく、街中ではカフェで買ったドリンクを手に歩く人の姿もよく見られます。ある20代の学生は「カフェに行きたかったが、混雑がひどくテイクアウトで我慢した」と言い、さらに「飲み終わった後のゴミを捨てる場所もなくて困る」と続けました。カフェ内の混雑がテイクアウト需要を増やし、ゴミの処理場所不足という別の問題をも引き起こしています。このように東京のカフェが常に混雑している原因は、訪問者数の増加だけでなく、東京のライフスタイルやインフラ事情が絡んでいます。休憩や打ち合わせの場所としてカフェを活用する人が増える一方で、カフェ数の限界や席の回転率が追いつかないのです。この「カフェ難民」問題は、増え続ける需要と都市のインフラ不足が重なり、解消が難しい現状です。カフェの混雑対策として、テイクアウト専用のスペースを増やしたり、公園や広場などで休憩できるエリアの整備を考えることも一案でしょう。
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