閉店ラッシュに光差す——旭川の老舗「龍乃湯温泉」、10月10日に営業再開!
旭川市内で相次ぐスーパー銭湯・温泉施設の閉店に、多くの地元住民や観光客が肩を落とす中、うれしいニュースが届きました。かつて地域に愛されながらも閉店した老舗温泉旅館「龍乃湯温泉」が、令和6年10月10日に営業を再開したのです。
ここでは、閉店ラッシュの背景とともに、復活を果たした「龍乃湯温泉」の魅力を改めてご紹介します。
スーパー銭湯の閉店が相次ぐ旭川市内の現状
近年、旭川市内ではスーパー銭湯や温泉旅館の閉店が相次いでいます。
例えば、「●●の湯」や「△△温泉」など、多くの市民に長年親しまれてきた施設が次々と営業を終了。特に令和6年3月31日には、市内のある老舗温泉旅館が惜しまれつつも閉館し、地元メディアでも大きく取り上げられました。
この閉店ラッシュの背景には、いくつかの要因があると見られています。
● 経営難と人手不足
温浴施設は光熱費や人件費などの固定費が重く、近年の電気・ガス料金の高騰により、経営がさらに厳しくなっています。加えて、慢性的な人手不足も問題視されており、特に深夜営業や早朝勤務を支える人材の確保が難しくなっています。
● コロナ禍の影響
新型コロナウイルスの流行によって、観光客や地元客の利用が一時激減。その影響がいまだに尾を引いており、回復しきれないまま閉店を決断する施設も少なくありません。
● 設備の老朽化と更新費用
温泉・スーパー銭湯施設は、定期的な設備メンテナンスや改修が必要不可欠ですが、その費用もまた大きな負担に。老朽化した施設をリニューアルする余裕がないまま、営業継続が困難になっている例も多いようです。
閉店からの再生——「龍乃湯温泉」が再スタート!
そんな閉塞感のただよう中、「龍乃湯温泉」の営業再開は、まさに“希望の湯”とも言える朗報でした。
● 閉店の経緯
「龍乃湯温泉」は、地域密着型の老舗温泉旅館として長年親しまれてきました。しかし、令和6年3月31日をもって、惜しまれつつ一旦その歴史に幕を下ろします。閉店の際には、SNS上でも多くの利用者が「思い出の場所がなくなるのは寂しい」と惜別の声を投稿し、大きな反響がありました。
● 復活の舞台裏
その後、地域住民や元従業員の間で再開を望む声が高まり、ある地元企業が施設の再生プロジェクトをスタート。温泉設備のメンテナンスや内装の一部改修、衛生管理体制の見直しなどを経て、ついに令和6年10月10日、約半年ぶりに営業を再開することとなりました。
「龍乃湯温泉」の魅力、改めて紹介
再開した「龍乃湯温泉」は、これまでの良さを残しつつも、いくつかの新たな取り組みを加えています。
● 自家源泉かけ流しの湯
なんといっても最大の魅力は、自家源泉から湧き出すお湯。泉質はナトリウム-塩化物泉で、保温効果が高く「湯冷めしにくい」と評判です。冷え性や関節痛などに悩む方には特におすすめ。
● 新設された休憩スペース
館内には新たに「静養スペース」が設けられ、入浴後のひとときをゆったり過ごすことができるようになりました。和モダンな内装が心を落ち着かせてくれます。
● 地元食材を使った軽食コーナー
軽食コーナーでは、旭川産の野菜やお米を使った手作り料理が提供され、観光客にも喜ばれています。ちょっとしたカフェ気分で立ち寄ることも可能です。
地域に愛される「湯」の存在であり続けてほしい
「龍乃湯温泉」の再開は、単なる営業の再開という意味だけではありません。地元の暮らしに寄り添い、人と人をつなぐ“癒やしの場”としての復活です。
温泉に浸かりながら、会話を楽しんだり、心身をリセットしたり。そんな当たり前の日常が、どれほど貴重でありがたいものか、閉店の波の中で多くの人が実感したことでしょう。
今後、「龍乃湯温泉」が末永く地域の人々に愛され続けるよう、私たちも利用という形で応援していきたいですね。
おわりに
旭川市内では依然として温浴施設の閉店が続いていますが、「龍乃湯温泉」の復活が、地域再生の一つのきっかけになればと願っています。
閉店が続く時代に、あえて「再開」を選んだこの勇気ある決断に、温かい拍手を送りたいと思います。
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